子どもを保育園に預けたいと思っていたら「認定こども園」もあるよと言われたのだけど、一体どんなところなのかな?
保育園や幼稚園については、いろいろと知識もあることでしょう。でも「認定こども園」と聞くとちょっと???となってしまいますよね。この記事では、できるだけわかりやすく説明してみたので、読んで参考にしてみてくださいね。私の詳しいプロフィールはこちらから。
この記事の内容
✔︎ 認定こども園とは?
✔︎ 保育園・幼稚園との違い
✔︎ 認定こども園の入園条件や手続き
✔︎ 認定子ども園のメリット
✔︎ 認定こども園のデメリット
✔︎ どこに通わせたらいいの?
最後まで読んでいただけると、あまり聞きなれない「認定こども園」のことがよくわかります。ぜひ、お子さんのこれからの教育のために参考にしてくださいね。
認定こども園とは?わかりやすく説明すると
ごく簡単に説明すると「認定こども園」は、幼稚園と保育園の両方のいいところを合体させた施設といえます。その認定こども園には大きく4つのタイプがあるので、さらに具体的にみていきましょう。
認定子ども園の種類
幼保連携型
小学校に上がるまでに必要な教育を行う幼稚園としての機能と、長い時間子どもを預かってもらえる保育所としての機能をあわせ持つタイプです。イメージとしては、はじめから幼稚園と保育園を合わせた形で作られるタイプですね。
幼稚園型
もともと認可されている幼稚園が、本来の幼稚園の教育の時間が終わってから保育を行うタイプです。
保育所型
もともと認可されている保育所が、保育が必要な子ども以外の子ども(保護者が共働きでないなど)を受け入れて、幼稚園的な教育も行うタイプです。
地方裁量型
幼稚園としても保育所としても認可を受けていない地域の保育施設などが、都道府県の認定を受けることで、幼稚園教育と保育を行うタイプです。
認定こども園の目的
認定こども園は、小学校に上がる前の子どもへの、教育と保育、そして保護者への子育て支援を総合的におこなう施設です。この制度は2006年10月に創設されました。
認定こども園の特徴
認定こども園の特徴を並べてみます。
・小学校の勉強につながる幼稚園教育を受けることができる。
・0歳〜就学前の保育が必要な子どもを預けられる。(年齢は園による)
・両親が共働きでなくても保育が受けられる。
認定こども園と保育園・幼稚園との違いはどんなところ?
認定こども園と保育所、幼稚園との違いについて、いくつかの項目に分けて説明します。
管轄
施設によって国の管轄が違ってきます。
認定こども園:内閣府
幼稚園:文部科学省
保育所:厚生労働省
働いている職員の資格
管轄が違い、その機能も違うため、そこで働く職員の資格も違ってきます。
認定こども園:保育教諭(幼稚園教諭の免許状と保育士資格を併せ持つ)
※タイプによって必要な資格に違いがあります。
幼稚園:幼稚園教諭の免許状
保育所:保育士の資格
認可保育園と認定こども園って違うの?
「認可保育園」と「認定こども園」は言葉が似ている部分もあって間違えて使われていることもあります。
認定こども園については、大体イメージはつかめたと思うので、ここでは、認可保育園について説明したいと思います。
そもそも保育園には「認可保育園」と「認可外保育園」の2種類があります。
認可保育園は、児童福祉法という法律によって「保育所」という呼び方で定められています。
認可保育園では、年齢ごとに必要な保育士の配置や、施設の設備についても子ども1人あたりの広さが決められたりしています。
こうした基準を満たして認可された保育所が「認可保育園」ということになります。国の基準をクリアして、認可されている保育園ということですね。
認定こども園の入園条件や利用手続きは?
認定区分について
認定こども園を利用するには、市町村から1号〜3号の認定区分に分けて、保育指定を受けてから利用することになります。認定区分は、子どもの年齢や家庭の状況によって区分が異なります。その、認定区分は次のとおりです。
1号認定:子どもが満3歳以上で、保育を必要としない場合
2号認定:子どもが満3歳以上で、保育を必要とする場合
3号認定:子どもが満3歳未満で、保育を必要とする場合
保育が必要かどうかの基準(2号・3号)
2号認定や3号認定で保育を必要とする場合には「保育の必要な事由」に当てはまらなくてはいけません。その事由とはは次のようなものです。
保育を必要とする事由
次のいずれかに該当することが必要です。
引用元:内閣府ホームページ
(【】内は新たに加えられた事由)
・就労(フルタイムのほか、【パートタイム、夜間、居宅内の労働など】)
・妊娠、出産
・保護者の疾病、障害同居又は長期入院等している親族の介護・看護
・災害復旧
・【求職活動(起業準備を含む)】
・【就学(職業訓練校等における職業訓練を含む)】
・【虐待やDVのおそれがあること】
・【育児休業取得中に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること】
・その他、上記に類する状態として市町村が認める場合
認定こども園の保育時間はどうなってるの?
保育時間は、先ほどの1号から3号の認定によって違ってきます。
1号認定
1号認定では、保育の部分がなく、幼稚園の部分だけとなるため、4時間となります。
2号・3号認定
保育を必要とする事由や保護者の状況によって、次のどちらかに区分されます。
「保育標準時間」認定:最長11時間
(フルタイム就労を想定)
「保育短時間」認定:最長8時間
(パートタイム就労を想定)
※就労時間が48〜64時間未満の場合、保育の認定にはならず、1号認定になります。その就労時間の下限は、48〜64時間の間で市町村が決めることになっているので、お住まいの役所にご確認ください。
利用手続きの基本的な流れ
ここに示した流れはあくまでも基本的なものです。市町村や希望する園によって流れが変わることもあるので、事前に確認をしましょう。
1号認定の場合
✔︎ 認定こども園に直接申し込み(選考あり)
✔︎ 園からの入園の内定を待つ
✔︎ 園から市町村に認定を申請
✔︎ 園を通じて、市町村から認定証が交付
✔︎ 園と入園手続き
2号・3号認定の場合
✔︎ 市町村に直接認定を申請
✔︎ 市町村が「保育の必要性」を認めた場合、認定証交付
✔︎ 市町村に園の利用希望の申し込み
✔︎ 申請者の希望、園の状況に応じ、保育の必要性の程度を踏まえて、市町村が利用調整
✔︎ 利用先の決定後、入園手続き
認定こども園のメリット
認定こども園に通うことには、子どもにとって、保護者にとってどんなメリットがあるのでしょうか?代表的なものをいくつかご紹介します。
親の就労状況によって子どもを転園させる必要がなくなる
認定こども園は保育所と幼稚園の機能をあわせ持っているので、親の働き方によって子どもを転園させなくてすみます。例えば、子どもが1歳のときに仕事をしながら、認定こども園で保育のお世話になっていて、3歳になってから仕事を辞めたとしても、同じ園に通い続けることができるのです。
児童相談などの子育て支援サービスも行っている
認定こども園では、地域の子育て支援もおこなっているため、子育てに不安を抱えているママにも寄り添って相談に応じてくれます。
幅広い年齢の子どもと関われる
園の方針によるのですが、縦割り活動などをとおして、違う年齢の子どもどうしの幅広い交流をおこなっている園が多くあります。
保育と幼児教育を合わせて受けることができる
保育所は保育をおこなうところ。そして幼稚園は幼児教育を行う学校でもあります。認定こども園はそうした2つの機能を持っているので、保育をお願いしつつ小学校の学習へのスムーズな接続も期待できることになります。
さまざまな家庭と交流できる
認定こども園の家庭には、両親が就労している家庭や、専業主婦の家庭など、さまざまな生活スタイルの方が集まっています。そのため、幼稚園や保育所だけでは、出会わなかったタイプの家庭との交流が可能となり、パパやママの視野も広がることでしょう。
認定こども園のデメリット
認定こども園に通うことには、次のようなデメリットもあります。
増加傾向にあるものの、まだ十分とはいえない
平成23年に全国で762園だったものが、令和3年には8,585園に増加しています。(内閣府資料)しかし、保育所が3万施設近くあることを考えると、十分な数とはいえないのが現状です。
家庭の条件によって利用の優先順位が変わる
利用手続きの流れのことろで説明したように、認定こども園の申し込み方法は認定区分によって違います。2号・3号認定の場合は、保育所の申し込みと同じように市町村に希望を出します。そして申し込みが多い場合は、家庭の状況から保育の必要性の高い世帯から優先されるので、希望通りに入園できるとは限らないのです。
夏休みなどの扱いやイベントの開催日に注意
幼稚園型の園などでは、夏休みが設定されていて子どもを預けられなかったり、イベントの開催日が平日になっていたりすることがあります。ですので、保育が必要な場合は、入園の前に夏休みやイベントの開催日などを確認しておきましょう。
じゃあどうする?まとめ
多様化する家庭の状況に応じて、幼児の教育・保育のありかたも多様化してきています。
認定こども園は、まだまだ十分な数とはいえませんが、子どもや母親、そして家庭にとってとてもメリットがあることは間違いなさそうですね。
子どもや家庭の状況に合った施設を探すことは、子育ての大切なポイントです。
選択肢の一つとして、認定こども園について検討してみることも大切ですね。
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