うちの子ども、どうも先生とうまくいっていないみたいで・・
学校にクレームを言ったらいいのか迷ってしまって・・
学校にクレームをつけうようか?と迷ったら、ぜひ、この記事を読んでみたください。
長年の小学校での経験を元に、できるだけわかりやすくまとめてみました。
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この記事の内容
✅問題が起きたときの判断の仕方
✅学校にクレームをつけた方がいいケース
✅クレームを伝えるときの4つの心構え
✅学校にクレームを伝える相手
✅学校にクレームを伝える手段
この記事を読んでいただけたら、きっと悩みも軽くなり、クレームをうまく処理することができます。
問題が起きたとき、自力解決? 学校に相談? それともクレーム?
子どもに関係する問題が起きたとき、自力で解決するべきなのか?それとも誰かに相談した方がいいのか?または学校にクレームをつけるしかないのか?と迷うことも多いかと思います。
もちろん問題の内容にもよるのですが、まず次の2つのことを考えてみましょう。
親同士で解決できる問題か?
自分の子どもが喧嘩や、いじめの場合
親同士で解決できる問題なのか? それとも、学校に関わってほしい問題なのか?
ということを考えてみましょう。
子ども同士の問題で、それほどこじれていなければ、まずは謝罪するところから始めると親同士で解決できることも多くあります。
「まずはこちらから謝罪」というのが大切なポイントです。相手の悪いところから始めるとこじれるもと。
いじめの場合、一方的で複数が絡んでいることが多いので、親同士で解決するのは、なかなか難しいです。ほとんどのケースは、学校との連携が必要ですね。
このように、親同士で解決できるのか、またはそうでないのかを見極めつつ、一歩を踏み出すことが大切です。悩みすぎずに担任に相談してみるところから始めましょう。
地域の中で解決できる問題か?
地域の中での子どもたちの過ごし方の問題は
地域の中で解決できることなのか? または、学校に関わってほしい問題なのか?
について判断することが必要です。
地域のつながりが強い場合には、子ども会など組織を通して解決できるケースもあります。
ただ、地域の大人同士のつながりの強さや雰囲気にもよるので、その関係が希薄な場合には、学校に相談してみることも大切です。
また、小学校ではあまりありませんが、非行などの犯罪に関わるようなケースについては、迷わずに警察に連絡を。
どちらの場合もこの段階では、まだ学校にクレームをつけるという感じではないですよね。
問題が起きて学校にクレーム(相談)したほうがいいケース
子どもに関係した問題は、喧嘩、非行、いじめなど本当にさまざまです。また、学校運営そのものについての苦情もあることでしょう。
そんなたくさんの課題の中で、学校にクレームをつけたり、相談した方がいいケースについて代表的なものについて説明したいと思います。
学校が把握していないこと
子ども同士の喧嘩、いじめ、非行などで、学校が把握していないことについては、まず、学校に情報提供することが大切です。
学校としても、子どもの様子についての情報ははありがたいものです。学校も把握していないことなので、まずは状況の報告や相談から始まることになります。
ただ、通学途中の子どもたちの態度がとても悪い場合などは、学校として指導すべきことができていないということなので、いきなりクレームをつけるという状況もあり得ることですね。
学校が把握していても改善されないこと
学校が把握しているにもかかわらず改善されない場合は、クレームへと発展するケースが多いです。
例えば、いじめについて相談しているのにもかかわらず、目にみえるような手立てを何も講じてくれないときなど。
パパやママとしても、一番納得のいかないケースなので、クレームに発展することはほぼ確定といってもいいくらいです。
子どものためにも放置できる問題ではないので、しっかりとした手順でクレームをつけることになると思います。
また、地域の中での非行で、警察というほどではなく、学校が把握しているのに対策もせず、地域も困っているようなケースは、学校に対してクレームをつけることになると思います。
学校運営について
コロナウイルスへの対応や、災害時の対応など、子どもの命に関わるようなことも増えています。そうした学校としての対応策などについて、疑問をもつこともあるかと思います。
疑問に思うことについては、いきなりクレームではなく、学校への相談から始めるといいでしょう。
ただ、子どもたちの安全に関わることなのに、何も対策をしなかったり、対応の内容に不備が多い場合などには、クレームという形をとらざるを得ない場合もありますね。
先生方の非違行為
非違行為とは、シンプルに表現すると「公務員としてあるまじき行為」となります。
子どもたちの個人情報を外部に漏らすなど、職務上で法令に違反することはもちろんですが、プライベートで暴力事件を起こすことなども含まれます。
こうしたことを目撃した場合や情報を耳にした場合などは、まず学校に連絡を入れましょう。内容にもよりますが、クレームというレベルではなく、通報という形になることが多いのかと思います。
学校にクレームを伝えるときの4つの心構え
学校にクレームをつけるからには、内容が受け入れられて、問題がスムーズに解決することがベストです。
そのためにも、クレームをつけるときに気をつけた方がいいことについて、5つほどお伝えしたいと思います。
① 匿名のクレームはしない
基本的には、匿名でクレームをしないことが大切です。
私自身も小学校の校長をしていたときに、何度もクレームの電話をいただいたことがあります。そのときに、匿名のクレームも結構ありました。
気持ちとしてはわかるのですが、匿名のクレームの多くは、抑えきれない感情をぶつけるためのものだったということです。本当に問題の解決を望んでいるのか、疑問に思うことも多々ありました。
そうした経験から思うのは、匿名でしか言えないようなことは、クレームしない方がいいのではないかということです。
もし、子どものために問題を解決したいのであれば、ぜひ、しっかりと名乗ってから伝えていくことが大切だと思います。
② 感情的にならない
クレームには怒りの感情がベースにあることは確かですが、クレームをつけるときには、その感情を鎮めてからにしましょう。クレームの目的は、子どもたちのために問題をできるだけスムーズに解決することです。
感情的になることは、問題の解決を遅らせてしまう原因になることがほとんどなので、クレームをつける前に、ぜひご自身の感情を落ち着かせましょう。
その方が、必ず問題解決への近道となります。クレームの目的は、子どもたちの笑顔です。そしてパパやママの笑顔です。
③ できる限りの情報を集めておく
クレームをつける前には、できる限り多くの情報を集めておきましょう。できれば第三者の目撃情報などもあると効果的です。
というのは、問題の解決には正確で、できるだけいろいろな角度からの情報が重要だからです。
そのためにも、関係者は誰なのか、いつ、どこで、どんなことがあったのかなどといった情報を、できる限り集めておきましょう。
④ 伝えたいことをメモにまとめておく
クレームをつけるときには、事前に話す内容をメモにまとめておきましょう。クレームをつけるときは、どうしても気持ちが昂ってしまうことも多いです。伝えたいことをしっかりと伝えるためにも、クレームの内容をメモしておくことが大切です。
できれば、出来事をある程度、時系列に並べて整理しておくと、聞く方にとっても状況を正確に把握できます。
過去の経験で難しかったのは、話がいろんなところに飛んでしまい、人間関係やいつのことなのかなど、理解に苦しんでしまったケースです。
気持ちの整理も合わせて、伝えたいことのメモ作りはとても大切です。
学校にクレームを伝えるときの相手
校にクレームを伝えるときに、誰に伝えたらいいのか迷ってしまうことも多いかと思います。内容にもよりますが、クレームを伝える相手ごとに大切なことをまとめてみました。
担任
日頃から一番関わりが深いのが担任の先生ではないでしょうか。だからこそ、学校に対してクレームを伝えるときには、担任の先生から始まることが多いと思います。
特にクラス内での人間関係についてなどのときは、まず、欠かせない存在だと思います。
ただ、担任に何度も相談したのに、まったく解決されないような場合には、管理職への相談など、次の手を打つ必要がありますね。
部活の顧問
中学校では、部活内の人間関係のトラブルも増えてくるかと思います。
子ども同士で解決することも多いのですが、部活内のいじめの場合は、部活の顧問の先生のに対応してもらう必要があります。
しかし、顧問の先生に相談しても解決しきれない場合には、担任、SC、管理職等に相談の範囲を広げていきましょう。
その際の、学校側の対応が不十分な場合には、相談より一歩踏み込んでクレームという形で進めていくことになります。あくまでも、相談のレベルで解決することを目指しましょう。
教頭先生
相談の域をすでに超えてしまっている場合、クレームの窓口としては、教頭先生が多いのではないかと思います。
この辺りのことについては、小学校と中学校との違いや、自治体によって様々なので、一概にはいえません。
ただ、様々な県の先生方と情報交換した際には、教頭先生がクレーム対応の窓口になっているというところが一番多かったことを記憶しています。
また、校長先生は外部の会議なのども多く、その留守を教頭先生が預かっているということもあるので、連絡がつきやすいということもあるでしょう。
学校によっては、教務主任や児童・生徒担当が窓口になっている場合もあるので、まず内容を学校側に話したうえで、担当につないでもらうようにしましょう。
校長先生
クレームへの対応で、はじめから校長先生が出てくることは少ないかと思います。ただ、問題が大きく、緊急性のある場合は、校長がはじめから関わるケースもあります。
また、最近では「校長に話がある」と、校長を指名してくることもあります。こうしたケースも増えてきてはいますが、あまりおすすめできるものではありません。
学校側からすると「感情的になっている」と先入観を持たれてしまう可能性が高いからです。
たとえ相談では納得できなかった上でのクレームであったとしても、教頭先生等の窓口から始めることをおすすめします。
教育委員会
最近、メディアなどでも見かけるかと思いますが、学校へのクレームを教育委員会に直接投げかるというケースが増えています。クレームをつける側としては、より効き目のある方法で!という思いからなのだと思います。
もちろん、教育委員会としても、保護者などからのクレームについては、しっかりと受け止めて内容を把握した上で対応してくれます。
では、こうした委員会への直訴は有効か?ということなのですが、結論からいうとケースバイケースです。より強い立場からの強い力で解決したい!という思いからなのであれば、あまりおすすめしません。
ただ、教育委員会はたくさんの事例を経験し、たくさんの解決方法についての蓄積があります。
そうした正しい力に頼りたいというのであれば、校長先生にクレームをつけても解決しなかった際の次の手ということで、意識しておくことは大切ですね。
学校にクレームを伝える手段
学校にクレームを伝える手段というと大袈裟になってしまいますが、クレームになる前の連絡から含めてお伝えしたいと思います。
電話
日頃からよく使われる手段なので、今更という感じではありますが、とにかくすぐに話ができるというメリットは大きいですね。
ただ、顔が見えない中での会話なので、つい言い過ぎてしまったり、感情的になりやすいというデメリットもあります。
クレームをつけるという手段ではなく、クレームをつけに行くための連絡手段としての活用がメインだと思います。
また、学校にお子さんが通っていないような地域の方の場合は、いきなり学校に出向いて苦情をいうことは少ないと思います。
やはり、まずは電話で内容を告げ、場合によっては学校に出向いて面談ということになるでしょう。
連絡帳
連絡帳で、クレームが届くケースがあります。ときには、連絡帳数ページに渡るような長文のこともあります。それだけ、思いがこもっていて湧き出るような感情が綴られている場合が多いです。
連絡帳で伝えるメリットとしては、形に残るということですが、それがそのままデメリットともなります。
デメリットとなる理由ですが、連絡帳は本来、欠席連絡等で使われることが多く、他のお母さんや子どもの手を介して、学校に届けられることが多いので、個人情報等の扱いには注意を要するからです。
届けるようにお願いしたお子さんが、どこかに落としてしまったりというケースも実際にありました。
小学校の連絡帳の書き方については、こちらの記事をぜひ参考にしてください。
「小学校の連絡帳の書き方・困りごとの伝え方を伝え方を例文付きでわかりやすくお伝えします」
手紙
連絡帳のように内容が、他の保護者やお子さんの目に触れるというデメリットがないので、クレームの場合、連絡帳よりはおすすめの方法です。
ただ、相手方の個人情報に関わるような内容を手紙に書いている場合、子どもを通じてやりとりするのは、あまりおすすめはできません。紛失などのリスクもあります。
面談
電話や連絡帳・手紙などでクレームをつけたにせよ、それだけですぐに解決するのはなかなか難しいです。やはり、実際に学校に出向いて、担任や管理職等との面談が必要なケースがほとんどです。
電話や連絡帳ではつい感情的になってしまったとしても、実際に顔を合わせて話をしてみると、解決への糸口が掴みやすくなることも確かです。
クレームの相手としては、担任、部活の顧問、教頭先生、校長先生がほとんどでしょう。また、相談であれば、教務主任やスクールカウンセラーなども頼りになる存在だと思います。
じゃあどうする? まとめ
全ては子どものため。
私も一人娘の父なのでパパやママの気持ちはよくわかります。
クレームは親の感情を収めるためのものではない、ということさえしっかりと押さえていれば、問題は必ず解決します。
この記事が悩んでいるパパやママにとって、少しでも参考になれば幸いです。
学校でのトラブルを上手に解決する方法はこちらから。
長い休みの後に、子どもが「学校に行きたくない」と言い出した時の対応についてまとめた記事はこちらから。
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