独特の作風をもつ ヨシタケ シンスケさんの『あつかったらぬげばいい』をご紹介します。
『あつかったらぬげばいい』ヨシタケシンスケ作の内容【試し読み風に】ネタバレもちょっとあり
暑かったら脱げばいいのは当たり前!
その当たり前からはじまるこの絵本。
まずは
「あつかったら」
引用元:『あつかったらぬげばいい』
・・・
「ぬげばいい」
見開きでセットになったイラストと言葉。
そんな短いストーリーが31も詰まっています。
その中から、3つだけ試し読み風にご紹介してみます。
「ふとっちゃったら」
引用元:『あつかったらぬげばいい』
・・・
「なかまをみつければいい」
イラストが最高。典型的なメタボ仲間。
「おとなでいるのに つかれたら」
引用元:『あつかったらぬげばいい』
・・・
「あしのうらを じめんから はなせばいい」
疲れた大人たちのイラストは、満員電車で通うパパ・ママたちには納得の光景。
足の裏を地面から離して子どもに返ったサラリーマンたち。
「はなしあいてが ほしかったら」
引用元:『あつかったらぬげばいい』
・・・
「みかんに かおを かけばいい」
この発想もヨシタケシンスケさんならではという感じ。
ぜひ、本のイラストを味わってくださいね。
『あつかったらぬげばいい』ヨシタケシンスケ作【感想】
「暑かったら、脱げばいい」という当たり前の行動を、日常のちょっとした問題の解決にあてはめつつ、その解決方法がヨシタケさんらしい答えになっているところがこの本の楽しいところ。
この「ヨシタケさんらしい」を私なりに表現すると、「笑えそうで笑えない、でも心がホッとするそんな温かくもあり、ユーモアもある言葉や描写」という感じ。
小学校1年生の子どもが一人で読み進めていくには、ちょっと難しい場面も多いですね。
小さい子どもに対しては、パパやママが一緒に読んであげて、「大人って、こうなのよ」なんてちょっと大人の世界を楽しむのも面白そう。
小学校の高学年以上なら、じわじわとくるヨシタケシンスケさんの面白さを感じてくれるかなと思います。
読んでみて思ったことは、やっぱりヨシタケシンスケさんの絵本は大人に読んでほしいなということ。
読んで、共感して、笑って、ホッとしてなんだか手放せなくなる、そんな一冊です。
聴ける!遊べる!絵本読み聞かせアプリみいみ(GooglePlay)
『あつかったらぬげばいい』ヨシタケシンスケ作【本の概要】
題名:『あつかったら ぬげばいい』
作者:ヨシタケシンスケ
出版社:白泉社
発行日:2020年8月30日
ヨシタケシンスケさんの最新作はこちら
『あつかったらぬげばいい』ヨシタケシンスケ作【作者について】
1973年神奈川県生まれ。『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)『りゆうがあります』(PHP研究所)『もうぬげない』(ブロンズ新社)『なつみはなんにでもなれる』(PHP研究所)『おしっこちょっぴりもれたろう』(PHP研究所)で、MOE絵本屋さん大賞第1位を受賞し、5冠に輝く。『つまんない つなんない』でんミューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。著書に『それしか ないわけないでしょう』『ものは言いよう』(ともに白泉社)など多数ある。
出典:『あつかったらぬげばいい』ヨシタケシンスケ作
このイラストはきっとヨシタケさんご自身なのでしょうね。
じゃあどうする? まとめ
ヨシタケシンスケさんファンは、は子どもだけでなく大人も多いことと思います。
大人の世界のちょっとした悩みや憂いをじわっとくるユーモアで解決してくれる、そんなヨシタケさんのセンスに癒されるのだと思います。
この『あつかったら ぬげばいい』は、子どもの絵本と大人の絵本の中間的な存在。
たくさんの子どもから大人の癒しの一冊になったらいいなと思います。
コメント