今度、小学校に一人娘が入学するのだけど、不安がいっぱいで・・・
という心配ごとにおこたえします。
確かに心配なことがたくさんありますよね。
学校現場での経験を元に、子どもたちの周りに潜む危険を洗い出し、一緒にその対応を考えてみましょう。
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それでは、さっそく内容にはいりましょう。
子どもたちの周りに潜む3つの危険!
子どもたちの周りにはたくさんの危険が潜んでいまが、今回はその中で特に気をつけなくてはいけない危険を3つ取り上げます。
3つの危険
その① 交通事故
その② 不審者
その③ 自然災害
その① 交通事故
まずはこのグラフをみてください。
歩行中の交通事故では、7歳児の死傷者数が一番多いと指摘されています。
これは交通事故総合分析センターの調査によるものです。
そして、次の円グラフをごらんください。
このグラフをみると登下校中の事故の割合が高いこともわかります。
そして、もう一つ。
時期としては、4月から6月にかけて明らかな上昇傾向がみられます。
「魔の7歳」ともいわれる子どもたちは、どうして交通事故に遭ってしまうのでしょう。
考えられる原因は3つ
この原因それぞれに意識をして、対策を立てれば事故を減らすことにつながるということですね。
その② 不審者
小学校への不審者の侵入事件は、後を絶ちません。
一番、強く印象に残っているは、なんといっても2001年の大阪教育大学附属池田小学校の事件ではないでしょうか。
この事件をきっかけに全国の小中学校における危機管理対策が見直されました。
文部科学省からは、「学校の危機管理マニュアル」が示され、各学校でも独自の危機管理マニュアルが作成されるようになりました。
小・中学校で不審者対応の訓練がおこなわれるようになったのも、この事件以降のことですね。
【 コラム:私の体験談 】
私の勤務していた学校では、放課後、まだ職員がいる時間帯に不審者が侵入し、教室が放火されたという事件がありました。その日は、とにかく24時間体制で職員が学校に待機して監視を行い、その後、学校独自で監視カメラを設置するなどの対応をした経験があります。でも、犯人は捕まらないまま終わってしまいました。
その③ 自然災害
自然災害といえば、風水害と地震。
近年、ゲリラ豪雨や想像をこえるほどの大雨による被害が多くなってきています。
台風の規模も年々大きくなってきているような気がします。
また、2011年の東日本大震災を機に巨大地震への心配も大きくなるばかり。
特に今心配されているのは、南海トラフ地震ですね。こうした、自然災害のことを考えると、子どもたちを学校に通わせる保護者の方々にとっても、心配のタネはとても大きなものだと思います。
さて、いよいよ次は、3つの「危険」について、お母さんにできることについてのお話です。
【子どもの安全対策】お母さんにできることはこれ!
お母さんにできる【子どもの安全対策】3つ
交通事故への対策
● 見守り
特に子どもが小さいうち、1・2年生くらいまでは、玄関から出て角を曲がるくらいまでは見送ってあげましょう。交通安全だけでなく、心の安全にもつながります。
「車に気をつけて歩くんだよ」という一言だけでも、その子どもが事故にあう確率は減るのだそうです。お母さんの一言が、無意識のうちに子どもの心に残るのでしょうね。
● 危険箇所の把握
通学路だけでなく、子どもの活動範囲については、お母さん自身が自分の目で確認しておく。買い物の途中で十分!
● 普段からの子どもへの教育
実際に通学路を一緒に歩いてみて具体的に指導する、これも入学準備の1つ
● 交通安全運動への参加
PTAまたは自治会での取り組みに参加すると、自分だけでは気づきにくい危険箇所を知ることができます。また、親同士や地域の方々とのコミュニケーションは、いざというときの助けになります。
不審者への対策
● 防犯ブザー
各自治体で入学のときに配布されることも多いかと思います。うっかり鳴らしてしまうこともよくありますが、あの音を聞くとやはり、気になりますよね。その「気になる」というちょっとしたことで、救われるケースもあるのです。
● 子ども110番の把握
こども110番の看板は、各自治体でデザインは様々ですが、きっとみなさんの近所にもあることと思います。不審者に追われたときなど、いざというときには子どもたちの助けになります。最近では、コンビニなど掲示してくれているところも増えています。こうした看板のあるところを日頃から子どもと一緒にチェックしておくといいですね。私も学校では、保護者のみなさんに事あるごとにお願いをしていました。
● 危険箇所の把握
買い物のついででいいです。子どもの活動範囲については危険箇所をチェックしましょう。マンションの非常階段などは、チェックポイントとしてよく例にでます。ちょっと陰になったところなどが危険です。
● パトロールへの参加
地域の活動でパトロールなどがあると思います。「ちょっと面倒だな」なんて思うかもしれませんが、お母さんにとっても新しい気づきが必ずあります。ぜひ参加してみてください。
● 近所との連携
一人の目には限界があります。できればご近所とのつながりができるといいですね。一人でも多くの大人の目があると安心です。
● GPS(キッズケータイ)
最近では、GPSで子どもの居場所をリアルタイムで知ることができます。家から学校まで距離のある場合や、危険箇所をたくさん通るお子さんには安心かもしれませんね。私の勤務していた学校でも、キッズケータイを持たせている家庭も結構ありました。
キッズケータイとGPSについては、どんなものなのか? キッズケータイ・GPS のおすすめ【お母さんもこれで安心】 という記事に紹介していますので、こちらもごらんください。
災害への対策
● 普段からの話し合い
家族が一緒にいるときに災害が起きるとは限りません。家族がバラバラに活動している時間に災害が起きたら、どんな方法で連絡を取り合うのか。普段からの話し合いが大切ですね。
● 危険箇所の把握
家の近所に川や用水路はありませんか?海の近くではありませんか?風水害のとき、地震のとき、子どもだけである程度の対応ができるように、家の周りの危険箇所は子どもと一緒に把握しておきましょう。
そして、災害が起きたときどうやって自分を守るのか、一緒にイメージしておくといいですね。
● 学校や地域の防災訓練への参加
学校では、地震、火災、不審者、風水害など、それぞれのケースに合わせて訓練をしています。回数は少ないのですが、日頃からの心構えは大切です。
学校だけでなく、地域でも様々な訓練がおこなわれていると思います。「休みの日にわざわざ出かけるのはな」と思ってしまいますが、いざというときに子どもたちの命を救うことにもつながります。
● 傘・カッパ
子どもたちの日頃の持ち物一つ一つが子どもたちの安全を守ります。
傘の色一つで車からの見え方が変わります。また、最近では、傘の一部が透明になっていて、子どもたちの視界を遮らないようになっているものもありますね。
カッパはおすすめです。特に小さなお子さんの場合、風の強い日に傘をさして歩くのはとても危険です。ぜひカッパを用意してあげましょう。
最後に、危険に対する学校の取り組みについてご紹介します。
学校の取り組み
交通事故への取り組み
子どもの交通事安全策につていは、学校だけでなく本当にたくさんの大人たちが、真剣に考えながら活動してくれています。
その中で学校が関わっている取り組みについては、次のようなものがあります。
・交通安全教育
・交通安全パトロール
・交通安全教室
・通学路点検
・安全マップ作り
・地域との連携
不審者への取り組み
不審者への対応については、とても神経をつかっています。不審者対応の防犯訓練などは、複数回実施している学校もあるほどです。
学校が関わっている、不審者への対応としては次のようなものがあります。
・不審者対応防犯訓練
・防犯教育
・防犯パトロール
・情報収集・共有(防犯メール)
・通学路点検・通学路安全マッップ作り
・地域との連携
・さすまたの設置
・各教室に防犯対策(警備機器の設置)
・防犯ブザーの配布
・こども110番の家の活用
・監視カメラの設置
・門戸の施錠
・防犯誘導ラインの設置(昨年テレビでも紹介されていました。)
災害への取り組み
風水害や地震による被害の規模は年々、大きくなってきているように感じます。
子どもたちへの防災教育を充実させながら、避難施設としての学校のあり方などについても、近年とても力を入れて取り組んでいます。
昨年度は3回ほど、学校に泊まり込んで避難施設としての対応をしましたが、いざというときの学校の大切さをあらためて感じますね。
学校が関わっている、災害への対応としては次のようなものがあります。
・防災マニュアルの作成・活用
・防災教育
・防災訓練(避難訓練、引き渡し訓練など)
・情報収集
・危険箇所の把握
・地域との連携
じゃあどうする? まとめ
今度、小学校に一人娘が入学するのだけど、不安がいっぱいで・・・
という悩みごとをいただき
じゃあどうする?
と考えてみました。
今回の記事では
・交通事故
・不審者
・自然災害
に的を絞りましたが、この他にも
・感染症
・いじめ
など心配なことはつきません。
でも、周りの大人たちが知恵を絞れば、子どもたちの安全を守ることは可能だと思います。
まずは、小さなことでもいいから、自分にできそうなことから始めましょう!
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